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NBonline: 日中韓リーダーシップ調査


   社員はリーダーたる経営者に何を期待しているのか。人事コンサルティング会社ワトソンワイアットが日本、中国、韓国で行ったアンケートで浮き彫りになった。3カ国間で顕著な差が見られ、経済状況や国民性により求められるリーダー像も違ってくるようだ。

   人事コンサルティングを手掛けるワトソンワイアット(東京千代田区)は日本、中国、韓国に対しリーダー像についてのアンケートを実施し2007年11月2日、結果を公表した。調査は2006年11月~2007年7月の間、101社の部長職以下を対象に日本で679人、中国で2517人、韓国で243人からの有効回答を得た。

 この調査は現状のリーダー像と理想のリーダー像について聞いたもの。さらに、リーダーによって自己の仕事に対する満足度がどのように変化するかといった相関関係も分析している。

 川上真史コンサルタントは「日本、中国、韓国で求めるリーダー像にかなり差が見られた。もっと普遍的なものだと思っていたが、当初の予想を覆した」と語る。


■リーダーに何が必要か

  人 間 性 能 力
日 本  一貫性 論理 社会的責任
コミュニケーション
興味深い仕事、楽しい仕事を創出する力
中 国  安心感・公正さ
品格
自分にきびしく、自分をより成長させる力
韓 国  冷静さ
自信と共感
率先的な問題解決力
働き方を社員に明確に示せることが求められる
それぞれ求められているリーダー像は、日本では「部下に対してキャリアイメージを伝え、話を聞き取り、問題の本質を把握する能力がある」、中国では「言い訳や、根拠のない自信を持たないことなど品位が低くないこと」、韓国では「仕事に自信があり問題解決能力を高く持っていること」となった。

 こうした差が出た理由について川上コンサルトは「経済情勢と価値観の違いが背景にある」と分析する。

経済成長が著しい中国では、会社の成長性についての不安は少ない。ただし会社が悪い方向に進んでいかないよう、社長には品位を求めている。経済が停滞している韓国では状況を打破する強いリーダーシップが求められていると推察する。

 一方、経済情勢よりも働き方に対する価値観が大きく変化している日本では、分析的で論理的なリーダーが理想とされる。がむしゃらに働いて収入を上げることが目的だったのが、社会的意義を持ち家庭などライフバランスを考えながら働くようになった。そうした企業では何をすればいいか、なぜこの業務をするのかなど明快に語るコミュニケーション能力もリーダーには求められる。逆に、リーダーが率先して事に当たる、自身の思いを語る、高い能力を持っている、などの項目を選んだ人は少なかった。

「我々の世代(46歳)では当然求められていると思っていた、ぐいぐい引っ張るタイプのリーダーシップが、今の時代にはさほど求められないのは意外だった」(川上コンサルタント)

日本人のリーダーに対する期待は薄い

ただ、日本ではリーダーに対する期待も、自身の仕事に対するリーダーの影響力も低いという結果が出た。

 現在のリーダーに対する不満と期待についての調査では、中国と日本は同程度の不満を持っているのに対し、韓国は不満の度合いが高かった。期待についても韓国が最も高く、中国、日本がこれに次ぐ。このことから日本では「リーダーについてそれなりに不満を持っているが、期待はさほど高くない」ことが言える。不満も期待も強い韓国とは対照的な結果となった。

 また、リーダーシップと自分の仕事に対する満足度の相関は韓国、中国、日本の順。日本は、リーダーによる自分の仕事への影響も少ないとしている。つまり、「リーダーに対して期待も不満もそれなりにはあるが、誰がなってもさほど変わらないし自分の仕事にも影響が少ない」という声が聞こえてくる。

 男女により回答の差が目立ったのも日本の特徴だ。リーダーに対する不満、期待の度合いは女性社員の方が男性社員より高かった。「雇用制度は男女平等になっているが、まだ日本人経営者の認識は男性優位なのではないか」と鈴木康司コンサルタントは推測する。女性の心情の機微が分かること。そのことも経営者の重要な要件だ。





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